公演終了日記 青野&家来+たくさん

先日はご来場いただき、本当にありがとうございました。
我々が公演を打つこと以上に、お客様が足を運ぶことが相当なハードルだったかと思います。本当に有り難い3日間でした。
やむを得ずキャンセルされた皆様、どうぞ気になさらず。次の舞台でお待ちしております。

『NOT A』からちょうど1年。ようやくドラマ工房に帰ることが出来ました。
17年目の劇団羅針盤ですが、これほどドラマ工房にいなかったのは初めてです。照明さんや音響さん、外部のスタッフ達ともこれほど会わない日々があるとは。
あ、公演後の打ち上げは見事に消え去りました。2月に開催した『リゲルの箱庭』が最後でしたね。そういえばあの翌週からお仕事キャンセル地獄が始まったなあ…。
皆様に書いていただいた“げきみたの木”やらSNSでの感想やら、嬉しく読ませていただいております。感染対策のためアンケートを配ることが出来ず心苦しく思っておりましたが、これはこれで素敵だなあと思う次第です。皆様今後どっちがいいですか? え? どっちも? ぜ、善処しますよ勿論。

さて、このかなざわリージョナルシアター2020“げきみる”(長いな)に参加を決めたのは去年の暮れか今年の初め。…消えかけた記憶の糸を辿っているため、この話題は不正確ですよ!
その時点では演目も考えておらず、そもそも疫病も流行っておらず。年明け頃から第50回公演を用意し…てたけど4月頭には中止にせざるを得なくなり。私と寺嶋さんも参加しているげきみる製作委員会では、メールやらZoomやら議論の日々となりました。
「上演時間は短めに」
確かに。なるべく短めにして換気時間を取れた方がいいだろうね。
「客席数を減らすしかない」
仕方ないね。ギュッと密集は良くないよ。対策大事。
「つまり39席」
待って待って! いつもの3分の1になっちゃう! どうやっても収支が真っ赤っかになるんですけどチケット代って…据え置きですよねえ。そう。仕方がない。誰も悪くない。羅針盤も含め関係各所一同が知恵を絞った結論。愚痴は出るが文句は出ない。

合わせるしかない。この状況を。むしろ逆手に取るしかない。

ただでさえ数え切れないくらい仕事が吹き飛んで真っ赤な劇団がこれ以上深紅に染まれば瀕死のタヌキだ。じゃああれだ、2作品だ。そうすれば両方観てくださるお客様もいるだろう。本当に有り難い。そんな有り難いお客様の力を借りる。つまりはチケット代を実質2倍にしてお客様に助けてもらおう作戦だ!

…手間と苦労も2倍になるってどうして誰も気づかなかったんだ。
「2つ通し稽古すると2時間の大作ですね」
「セットチェンジと衣装チェンジの分入れると3時間の超大作」
本当だ…! でもどうしても日本列島にしたかったんだよ舞台セット。

『秘密結社“取調室”』
4回目の上演にしてついにドラマ工房、今まで猪俣君→川端君→能沢君と変化を続けた赤井もついに据え置き!
元々は里山の家用に書いた脚本ですが、「これ、ドラマ工房でやりなよ」と言ってくれたスタッフの声が5年越しぐらいに帰ってきました。言霊です。
そしてやっぱりあれですね。ゲストの間宮さんについてですね。
運転中にラジオから流れてきた曲にピンと来て、車掌喋らせたいなあ→でもなるべく少人数がいいよね→緑川と関係があるとどうなる→口癖が同じとかアリかも→「間宮さんとか」
たった1人の車内で「間宮さんとか」と口走った自分に驚きながら寺嶋さんに「間宮さんとか?」と相談を振ったのを覚えています。
そうそう、実は初代の赤井と出身地が同じというミラクルもあったり。
あとは何が辛いって上演時間60分の壁ですよ。元々35分しかないんです。めっちゃ増やす→稽古に苦労する→仕上がってテンポが上がる→50分を切りかける。書いても書いても50分を超えない…。

『元号パレード』
こっちはあれですね。カンフーサークル武練隊のお二人についてですね。
武術の仲間とたまにはコラボをしておかないと、身体が鈍るなと。『西遊記』以外で何か出来ないかなあと思っておりました。
元号パレードなら中国との関連で遊べるかな?→でもアクションいれられるかな→元が日本に攻めてくる元寇…がモンゴルっぽい中華な人々だったらどうだろう。思いついた瞬間志波さんに連絡入れましたね。
それにしても。面白おかしく紹介させてもらいましたが、やればやるほど気づくのは、歴史上の人物達もそれぞれただの人間だったということ。疫病で元号が変わることも数多く、まさしく令和2年にやるべき演目だったなあと思います。
あとは何が辛いって上演時間60分の壁ですよ。元々は昨年の泉野図書館さんからのご依頼で「元号に触れる劇を」とのこと。いくつか抜粋で構いませんとのお話でしたが、その頃私の脳内は「だったら紹介してやろうじゃないか。全部な!」と斜め上に向かっておりました。
248個もある元号を1時間で…60分÷248個=1個あたり15秒でもちょっとアウト。ただでさえギリギリなのに志波さん麻衣子さんの中華な人々やら寺嶋さんの政子様と伊能さんがアドリブをぶっこみ、私と能沢君は70分超えるんじゃないかとハラハラ楽しんでおりました。

とまあ、本当に幸せな2作品でした。当分は新型コロナと共に生きていく世の中ですが、何とか公演はやりつづけようとあらためて思える公演でした。お客様に会うと、勇気が出ます。

次回は今月末。
『絵本のビブリオバトル』『最期のビブリオバトル』
事前予約優先となっておりますので、なるべく早めのご予約をお願いいたします。 そうそう、2年前の『叫べ!ビブリオバトル!』で皆様からいただいた本のリストをようやく使うことが出来そうです。果たしてどれを採用するのか(いっぱいありすぎて全部は難しい…)。その辺りも楽しみにしていただければ幸いです。

それでは次の舞台で!

と言えることがどれだけ幸せなことか。今年もどうぞお付き合いください。

(日記当番 平田知大)