公演終了日記 てらちま衣装店そして参謀

げきみる2021『教室に先生と勇者』
悪天候にも関わらず、たくさんの方にご来場いただきありがとうございました。

衣装を担当しました。てらちま衣装店店主の寺嶋です。
既製品で済ませようと思ったけれど、
サイズが合わなかったり、生地の薄さにがっかりしたりで、
作るしかないのねと決意をしたのが11月末でした。
黒シャツをベースに、それぞれのテーマカラーを考えて、
役柄に合いそうなデザインを思い浮かべて作り始めました。

まずは、平田さん。
応真先生と魔王と土の魔人。
テーマカラーは紫とくすんだ金と茶色。
かつてブーツについていたであろうフリンジ、
何に使ったか思い出せない紫の布と霞んだ金の合皮、
どこかのバザーで50円で買ったペンダントトップ(魔王の爪と命名)を使用。
パンツは「茶色いの買ってきて」とオーダーしたら、
ぴったりな色合いのものが見つかって良かったです。
ブーツは『GOLDEN AQUA TOWER』で履いたもの。
何年前よ。
いつもは一番最後に仕上がる平田氏の衣装ですが、
今回はなぜか1番にできあがりました。
珍しい。

つぎは、間宮さん。
風祭先生と風の魔人と王様。
テーマカラーは白と銀と緑。
「ルネッサーンス」をイメージして、
どうしてもジャボタイ(白いフリル)をつけたかった!
衣装材料を「よしみん」に相談して、
縁取りの銀紐やボタンなど手配してもらいました。
ジャボタイや袖についていたボタンは、よしみんの私物です。
靴は『西遊記』で沙悟浄役の川端大晴くんが履いていたものです。
加工せずそのまま履いたら、やっぱりカッパ感が強くて(笑)
靴紐を黒に変えて、踵部分に『chocolate gang』で使ったドクロ柄の合皮を縫い付けたら、あら不思議!全く別物になりました。
パンツはみんなの味方○Uです。G○はサイズもカラーも豊富でお値段もお手頃だからとっても助かる!
間宮さんファン=まみやーの皆さんに喜んでいただけているようで嬉しいです。

そして、朱門くん。
番長と炎の魔人。
テーマカラーは赤と黒。
朱門くんには着て欲しい既製品があったのですが、
がっちり肩で腕の長い(うらやましい)朱門くんにはサイズがあわず。
でも、どうしてもこのデザイン着て欲しい!ということで、袖や襟を別の黒シャツに移植して製作。
かつてエコイベントで使った赤ドレスの裾を切り落としたものがあったので、背中に縫い付けました。
ゆかちゃんが。
はい。ここで気づいたんです。このままでは間に合わない。
急遽、表現集団tone!tone!tone!の宮崎裕香ちゃんを召喚。番長の衣装はほぼお任せしました。
胸元には赤いモールを縫い付けてあります。右胸は握りつぶされたハート、左胸には燃え上がる炎を。
パンツは朱門くん本人の希望もあって、ボンタンぽいものに。
ブーツは『彼方の空から』で使用したもの。赤い縫い目が衣装にぴったり。
衣装をすごく気に入ってくれて、
「今日は着なくてもいいよ」という通し稽古でも着てくれて、とても嬉しかったです。

最後に、能沢くん。
主役の勇者(加藤)と氷の魔人。
テーマカラーは青と黄色と輝かしい金。
勇者の衣装が一番悩みました。
わたし自身あんまりゲームをしてこなかったので、
勇者と言われると青と黄色に紫のやつか、白い服に紫の被り物しか引き出しになくて。
とにかく「勇者 衣装」「勇者 舞台」を検索してイメージを膨らませました。
何かの情報で「勇者は王子」と見かけて、王子っぽいのは能沢くんに似合いそう!
そして、彼の跳躍を綺麗に魅せたかったので、肩にはヒラヒラをつけました。
加藤は生徒だし制服っぽくなったらなーとも思いながら製作。
正面には青いモールで氷をイメージして縫い付けました。
パンツは私物、ブーツは一昨年の『NOT A』で履いたものです。
立ち回りが多いので、動きやすさ重視!
かつ、色味も合いそうだったという理由で採用しました。
作り始めたらあれこれ付けたくなって、1番時間がかかりました。
王子ぽくて生徒ぽいステキな勇者になってよかったです。

何を隠そう今回衣装に採用した黒シャツ4着は、全て平田さんのものです。
平田さんに黒シャツをまとめてプレゼントしなきゃいけないかなー。

コロナ禍でまだご来場を悩まれている方もいらっしゃったかと思います。
そんな皆さんにも楽しんでもらえる日が早く来ますように。
今公演にゲスト参加してくれた間宮さん、朱門くん
いつもいろいろアドバイスもくださる音響の吉村さん
誰よりも早く小屋入りされる照明の宮向さん
衣装協力をしてくれたよしみん、ゆかちゃん
いつも心の支えになってくれる矢澤さん
自分のところの公演もあったのに手伝いに来てくれた山下ちゃん
当日かけつけてくれた会場整理受付スタッフの皆さん
げきみる製作委員会の皆さん
そして、ご来場くださったお客様
皆様のおかげでお芝居続けられております。
心より感謝いたします。
ありがとうございます。
皆さまよいお年をお迎えください。

(日記当番 寺嶋佳代)