公演終了日記 コウスケ🚗・叔父上🥷・オオカミ🐷

芝居小屋羅針盤っ!―との陣―、ご来場いただきありがとうございました!
気がつくともう9月も半ば、次回の『湧泉寺喧嘩事』も迫ってますがここらで振り返っておきましょう。
ええ、ちょっとばかりお待たせしてしまった気もします。誠に!申し訳ない!

『嫁と婿と嫁と』
稽古しながら思いました。皆さんも思いました? 「これ、どこまでホントの話?」
割と実話です。自分のことだったり、友達のことだったり、劇団員総出で「お盆のばあちゃん家あるある」を集めました。じいちゃん家じゃないのがポイントですね。
冷静に考えると昔の家ほど家長=じいちゃんな気もしますが、何故かばあちゃん家と呼んでしまいます。
そして出てくるわ出てくるわ、義理の実家あるある。カルチャーショック。味噌汁の具材、お節のラインナップ、夕飯→風呂なのか風呂→夕飯なのか。稽古場で無限素麺に爆笑したのを覚えてます。
「今日は車なんで」→「ほなビールやな」も勿論……大らかすぎるぜ!

凄いですよね義理の兄弟姉妹。
全っ然関係ない人たちがある日突然お義兄さん、お義姉さん。
義理の妹のことをなんて呼べば…初対面なのにちゃん付けなのか?みたいな。
台本は私と寺嶋さんと宮崎さんが義理の家族だったら面白いだろう、から始まりました。
速攻で寺嶋さんが長男の嫁=義姉になりました。私より年下なのに。
多田さんを私の娘役に決めた瞬間「彼氏の話を叔母たちにはするのに、お父さんにはしてくれない」設定が。頑張れ、世界のパパ達。

お茶くみは本当に大変でした。少なすぎるのは不自然ですが、入れすぎると台詞の合間に飲みきれない。
ゆかちゃんになみなみと入れてしまって「ごめん」と思った次の瞬間、私もたっぷりと。ええ、間もなく「飲み切って退場」でしたよ。あすなちゃんにも入れすぎた回が…皆ごめんよ。

『ふるさとなんて言うんじゃない』
羅針盤の演目は大体タイトルから決まります。
『嫁と婿と嫁』が決まって…ん? 『さんびきのこぶたと』が再演で…と? じゃあ『嫁と婿と嫁”と”』にして…。
と…と…と…ふるさと。古さ”と”、つまり古いものを出そう。ニンニン🥷。で、”と”の部分は古くない人が登場…街から来客…役所とか? あ、ふるさとと言えば…ふるさと納税…納税…No Say…タイトルの完成です。駄洒落です。
太良村と今和市のネタは第9回公演『4つの約束』でも取り扱ってましたね。ネタの使い回…リサイクルです。サルベージです。SDGsでもいいや。

そして。実は、こいつが本当に強敵でした。
なんせ台本後半が上がったのが公演の10日前。しかもですよ、稽古してみたら面白くないんですよ。思わず舞台側から参謀の寺嶋さんを見ました。
「書き直し」
かしこまりました。背中を押すどころかぶん殴られた勢いで書き直しました。終盤7ページぐらいを破り捨て、いつも以上の稽古稽古稽古で間に合わせ……お客様がたくさん笑ってくれて本当に幸せでした。
ただ1つだけ。先日パソコンを新調したんです。ありとあらゆるバックアップデータの中で、この台本だけ前のバージョンしか残ってないの……なんで?

『さんびきのこぶたと』
いつぶり?5年?もっと?
コロナもあって、ちびっこたちの前で劇をすることがすっかり無くなって。
気がつけば滅茶苦茶ひさしぶりの『こぶた』。初演はもう10年近く前。ヒマすぎたのか箱の中でこぶたたちがぶーぶー言ってました。
30代半ばで作ったオオカミさんの動きを46歳の私が演じると、凄く大変。

そうそう、先日能登の田鶴浜へ持っていきました。
年少さんから3年生に『こぶた』を観てもらったのです。6学年に。可愛かったなあ…。これすごいことですよ。3年後、その小学校には羅針盤を観た生徒ばっかりになっちゃうんですから。
田鶴浜こども園さん、田鶴浜小学校さん、楽しい時間をありがとうございました!

劇を作っていると、たくさんの仲間達が助けてくれます。楽しい毎日です。そして劇場でお客様に会う。そりゃあもう幸せな日々です。10月の『湧泉寺喧嘩事』、12月の『(そろそろ何か考えなきゃ)』、そして2月の『(これは多分芝居小屋)』と、また皆様にお目にかかれる日を楽しみにしております。ご来場ありがとうございました!

(日記当番 平田知大)