●劇団羅針盤第30回公演『芝居小屋 羅針盤っ! 二の段』

A:『西の太陽が来る前に』
出演:平田知大・岡本真吾・竹内風香
悪天候の冬山、俺たちは山小屋にいた。
学生時代の懐かしい思い出話の中、
「あの、私はいつまでこうしていれば?」
女は、人質だった。
「お前の彼氏が来るまでな」
既読スルー。着信拒否。
いつまで経ってもやってこない彼氏を罵倒する女。
「そういえば今日は私の誕生日だった!」
「何か、すまん」
「揃って言うな!男なんか全員死ね!」
本当に済まない。だから告白しよう。「俺は本当は───」
B:『白玉は3つまで』
出演:寺嶋佳代・矢澤あずな・猪俣智則・竹内風香
「お待ちしてました!」
バスツアーが到着した老舗旅館。
ひさしぶりのお客にテンション上がりっぱなしの女将と仲居。
倒産が決まったこの旅館にお客?
バスの故障で、たまたまここに助けを求めただけなのだ。
「ここを、本当の宿泊先にする!」
女将・仲居・番頭・そしてバスガイドの思惑が一致したとき、
お客を帰さないようにする一大ミッションが始まる。
ところでおしるこが本当に40人分あったら──どうする?
N:『そして風は吹くか』
出演:平田知大・矢澤あずな・冨田沙樹・増村茜音・山本理央
「もう少しマシな人材はいなかったのかね?」
「ブランドですよ女子高生」
「部屋に入るなりスマホ片手にコンセントを探すような生き物がかね」
「もういっそ婆ちゃんをサイボーグに」
「人が若返ってどうする、村を若返らせろ」
「くそ田舎には違いないでしょうが」
「隣村のスパイがいる?」
「大して変わんないべ」
「……べ?」
疑心暗鬼の中、村おこしの戦いが始まる。
「目の前のジジイとババアを養え!」
R:朗読劇『古典落語 帯久』
出演:平田知大・矢澤あずな
お互い近くに店を構える和泉屋与兵衛と帯屋久七。
片や大繁盛の和泉屋、片や今にも潰れそうな帯屋。
良かれと思って貸したお金が十両、二十両、三十両、ついには百両。
大丈夫だ。今までだって返してくれた。
そして大晦日。
うっかり席を外した与兵衛、部屋に残ったのは久七と返したはずの百両。
そして十年──金と共に運まで失い、どん底の果て、与兵衛は久七に言う。
「お金を、貸してくれませんか」
K:ちびっこ劇『おむすびころりんどんがらがっしゃん』
出演:平田知大・寺嶋佳代・矢澤あずな・竹内風香
おむすびころりんすっとんとん♪
おじいさんが落っことしたおむすびは、
じめんの穴にコロコロころがって、
かわいいネズミさんがおいしいおもちを……
「助けておじいさん!」
ねずみさんのおうちを取り返すために、おじいさんががんばります!
こんなお話だっけ? あれ?