●劇団羅針盤第28回公演『芝居小屋 羅針盤っ!』

A:朗読劇『畜犬談』太宰治
「私は、犬をきらいなのである」
私は、いつか必ず犬に噛まれると確信していた。
なのにこの新しい町ときたら、犬が多すぎる。
家ごとに、少なくとも二匹くらいずつ養っているのではないか!
そこで私は、まじめに、真剣に、対策を考えた。にも関わらず・・・。
B:『古い屋敷に住まうもの』
「出て行ってもらえませんか」
始まりがあれば終わりがある。太陽はいつか西へ沈む。
先祖代々受け継いできたこの場所も、ついに建て替えのときがきたのだ。
工事は着々、仕上げをご覧じろ・・・遅々として進んでいない?
何故ってそれは、アイツがいるから。そう・・・あの妖怪が。
追い出せ! 無理です! 言い訳は聞きたくない! だって!
納期が迫る中、怒号が飛び交う現場に救いの神は現れるのか──。
C:『秘密結社“取調室”』
「話を聞かせてもらおうか」
「とある小さな部屋で、男たちの物語はそんな風に始まった」
「ト書きを喋るな描写をするなノートを使い切るな」
「すいません、癖で。あの、カツ丼、取ってもいいですか」
「いいわけが無いだろう!」
「怖い顔しないでください!」
「生まれつきだ。母親に似たんだ」
「そうですか………ぷ」
「今笑ったろ」
「笑ってません! とまあ、そんなお話です」
「誰に向かって話をしている貴様ぁっ!」
D:児童劇『さんびきのこぶたと』
みんなもよく知っている「3びきのこぶた」。
これを劇団羅針盤がつくるとどうなっちゃうのかな?
あれ? なんだかとんでもないお話になってるぞ!
わらのおうち、木のおうち、レンガのおうち、そして・・・○○のおうち!
がんばれ、オオカミさん! あれ?