●公演終了日記 時計係、297号、それでも──犬(猪俣智則)

初舞台でした!

「私たちに大切なことを教え・・・何の話でしたっけ?」

第26回公演、そして10周年企画第2弾、『SLASH NUMBERS――7人の”た”――』をご観覧いただいた方々、ありがとうございます。
なんか知らん奴がおるぞ!お前誰やねん!なんて方もいらしたでしょう。舞台上でベテランの先輩方に混じり、時計係、囚人の297号、そして桃太郎のお供である犬を演じました、猪俣智則です。

看守長とじじばば3人組がAを待っていた。

「297号じゃ」

一年ほど前に羅針盤の芝居を見て衝撃を受け、入団したのが去年の末、そして今回晴れて舞台に立てた訳であります。
初めてもらえる役っていったら、一言だけしゃべる通行人A?それとも主役にあっさり斬られる雑兵その1?なんて考えていた僕ですが、ご覧いただいた方なら分かる通り登場人物7人はどれも欠けてはいけない重要な人物ばかり。先輩たちと一緒になって踊るや走るや振り回す……いつの間にやら羅針盤の芝居にしっかり「組み込まれて」いました(笑)

「この特殊な眼ならば赤外線を見切るなど雑作もない」

「看守長さんよ、もう止めにせんか」

僕がメインで演じた犬という役。真面目で時々熱血漢、けれども堕ちた主への忠誠心を捨てきれない愚直な彼。そして最後の大往生……初舞台のクセしてこんなにカッコイイことやらせてもらって、バチでも当たるんじゃないかと。
自分で言うのも変ですが僕はコイツが一番好きでした。初めての役がコイツでよかったです。
あ、ちなみに僕の干支も「戌年」なんですよ。

「お座り!」「・・・ぐっ」

「330号殿は、それを黙ってみている方ではなかったな」

先輩たちにいっぱいいっぱいサポートしてもらって、友人たちにもいっぱいいっぱい応援してもらって、人に支えられて生きてるなあと実感しました。ほんと感謝感激です。
羅針盤のお客様からもアンケートから「かっこよかった!」とメッセージたくさんいただきました。僕からも感謝と感激を雨あられのようにお返ししますっ!!
はじめてのお芝居、ほんとうにほんとうに楽しかったです。これも応援してくださった皆々さまのおかげです。
関わってくださったすべての方々に、しつこいようですけど、もう一度、感謝です!

「某は犬だ。桃太郎殿に生涯忠誠を誓った牙が一人!」

「桃太郎殿! 本当は・・貴方では無かったはずだ!」