● 公演終了日記 垣仁&中尉&教授(平田知大)

部隊を率いて地下道を進む中尉。

その信念は、列車を停めさせてまでレトロ達を追う。

いつの間にやら夏も終わり秋の声が・・・皆様いかがお過ごしでしょうか。
『原稿用紙に雨は降るか』、すっかり過去になってしまいましたが、たくさんのご来場、有り難うございました! やたら更新が滞っている羅針盤ですが、やたらに忙しくなってたんです。ええ、ただの言い訳です。矢澤や仁野の終了日記ですか?・・・気長に待ってればそのうち・・・かなあ。
小松市民センターで行われました石川県警さんのイベントで上演した『暴排条例で立ち向かえ!』、こちらもたくさんのご来場でした。すっかりレギュラー活動です。お巡りさん、本当に有り難うございます。
福井では美緑トモハルを筆頭に、CM用のダンスを振り付けておりました。石川県では観られないのが残念です!
金沢&富山ではマイクのヘッドセットつけてMC(司会)のお仕事で私・矢澤・砂田・仁野でひたすら喋る、喋る、喋る!
能登の保育園では「はみがきだいすき! ~ムシバイキンをやっつけろ~」なんてお芝居で、数百名の園児達を前に超でっかい歯ブラシと歯磨き粉で戦ってきました。いやあ可愛かった!
そして、桜丘高校演劇部さんで演劇レッスンをしてみたり・・・わ、若いぞ。皆キラキラしてるなあ。

偶然乗り合わせた、クロンの恩師。

この辺りから、二つのお話が混ざり始める。

あ、カラフルですか? そうでした、「カラフル~金沢ラウンド~」でした。
東京、京都、名古屋、富山からも劇団が参加しての演劇漬けなお祭り、各劇団が1時間ずつ、6作品を連続上演いたします。(2チームに分かれているので、お客さまは3作品ずつ観ることになります)。
私ども劇団羅針盤が、中央のお芝居とどこまで戦えるのか。ご来場いただければ幸いです。是非とも、応援してくださいませ。
そんなカラフルの稽古ですが、勿論、戦っています。激闘です。激戦です。他のお仕事にうつつを抜かしてサボってたわけではなく、常に同時進行でしたから。二つのお芝居をずーっと稽古していた羅針盤です。しかしここからは! ようやくカラフル1本!(ホントか?)

よく見ると、しっかり王手をしている垣仁。

その頃中尉は、殺した相手の兄弟に出会って超気まずい。

『空ニ浮カブ星ノ名ハ三日月』、再演でございます。初演されたのが4年前の第十回公演。今回はカラフルの規定上、60分に収めなければなりません。初演のビデオを確認したところ、100分ありました。け、結構あるなあ・・・。77ページあった台本を、57ページまで削りました。で、4ページ書き足しました。・・・あれ。収まるか?収まるのか?
下緒まえ「早口で言えば大丈夫です」
勇気の出る一言、いただきました! 私や岡本がアドリブを始める度に、「どうせカットになりますよ」と言われています。「長くしてどーするんですか」とも。違うぞ、長くしようとしてるわけじゃないんだ。面白くしようとした結果、長くなってるだけなんだ。だから、皆で速く喋ろうね。

お嬢様とドSな執事が物語を盛り上げる中、

垣仁は雑誌の廃刊を告げる。

・・・あれ? これって前作の公演終了日記でしたね。
『原稿用紙に雨は降るか』、記念の20回公演でした。節目らしく、「作家」という生き方にスポットを当ててみました。これまでアホみたいに台本を書いてきた私ですが(ラジオドラマなど、短いのを入れると200本ぐらいあるそうな・・・もはや思い出せない気がする)、改めて考えてみたわけです。
主人公のあやめは、ある意味作者の私自身です。まあ台本書いてる以上、全てのキャラクターが私の分身なんですけどね。書くことしか知らない。他に何も無い。何かを選ぶということは、他の何かを選ばないということで。気がつけばもうたった一つしか残ってなくて。でもその虚仮の一念は、もしかしたら・・・。物語の結末は、ご来場頂いた皆様はご存じですね。
「また観たい!」
アンケートにもたくさん書いて頂けました。私も、いつかまた再演したいなあと思っております。そんな作品ばっかりなんですが。人生は短い!

劇場オフショット「女優の服を切り裂く・・・色々アブナイぞ」

パンフ用写真から、「ということで最後です!」

そして最後に。
『原稿用紙に雨は降るか』、主人公を務めました下緒まえですが、諸事情により羅針盤を続けることが困難となってしまいました。長年メインキャストを張ってくれていたクルーを失うのは、我々としても断腸の思いです。彼女から「辞めなきゃならなくなりました」と言われた日は、劇団員全員の心が折れました。具体的には床に突っ伏してました。人生は本当に、ままならないですねえ。いつかまた彼女が羅針盤の舞台に立てるその日まで、覚えていて頂ければ幸いです。