● おまけの『三獣士』    雉宮雉麻呂(西本浩明)

左から、猿飛・犬神・雉宮

みみみ短~い!!

みなさま、どうも。
「鶴」―――じゃなかった、「雉」こと西本です。
「三獣士」の上演が終わってから3週間弱が経ちました。
多数のご来場、真に有難うございました。
久し振りに自分の作品を演って、これだけの人に観て頂けるのは素直に嬉しいです。
お客様にもスタッフさんにも感謝の気持ちでいっぱいですが、そういうのは平っさんも書いてますし、
あんまり書き過ぎると嘘臭くなるので止めときます(笑)。
あと、役者連中は褒めると図に乗るので書きません。
代わりに裏話などを幾つか・・・・・
この「三獣士」を書いたのは私ですが、
こんなにカッチリと芝居に仕上がったのは本当、裏方さんのおかげです(結局褒めちゃったな・・・)。
と、言うのも本来私は役者ですから、基本的に演ることしか頭に無い人間で、
他の事は大体ノープランです。
例えば衣装についても「何か浴衣っぽいの着てればいいよ」くらいしか考えてませんでした。
良かった。
そんな事してたらどっかの卓球温泉になってたぜ・・・・・
あんなにかっちょいい衣装ができたので、最後に私だけ着てないのは嫌だから、
無理言って奥から持ってきてもらいました。
他にも「鬼」の表現について、
三人芝居だけど構成上鬼を出さないといけないし、でも他に人出せないし―――
と、いうことで台本のト書きに
「赤・青・黄色の鬼が現れる(ピンスポのような明かりで表現)」
と何のてらいも無く書きました。
照明さんから「これ無理だよ」と言われた公演は初めてだそうです(しかも2回言われた)。
でも、何とかしちゃうんだもん。
さすがですよ照明さん。
人間の無限の可能性を感じました。
きっとこれを機に更なる無理難題を押し付けられるんだろうなぁ・・・・・
あと、制作面で言うとギリギリまで締め切りを延ばしました(っていうか破った)。
役者連中は稽古日数少ないの覚悟してたので別に謝りませんが、
小道具用意したりといった事で本当に迷惑をかけました。
これまた何のてらいも無く「桃太郎の刀が二つに割れる」って書いたしなぁ・・・・・
ただ、こいつの出来は実に素晴らしく、「みみみ短~い!!」は百発百中でウケました(笑)。
改めて書いてみると本当無責任ですな。
でも、いいものができたんです。
結果オーライです。
あと、対談完全版に載りましたが、結局「+α」は付く事になりました。
事情を知った一部では「春海圭佑の桃子観たかった」票が多数入りましたが、
個人的な感想を言えば咲さんと演れて良かったです。
芝居としては春海さんが演った方が面白いかもしれんけど・・・・・
野郎と見詰め合って「ラブストーリーは突然に」聞きたくないわ。
それから、これは演ってる面子にも突然の出来事だったんですが、
春海さんが役者休業という事になりました。
その結果、春海さんの初舞台は私の書いた『SPICE PIE』で、最後の舞台が『三獣士』となったわけです。
二人でこの話をした時に、
「じゃあ復帰する時はまた何か書くから、1年前には言ってくれよ」
と安易な約束をしてしまいました。
何を書くのかわかりませんが・・・・・そもそもちゃんと書けるのかすらわかりませんが、
いつかまた同じ舞台に立つのは楽しみです。
ただ、普通に素顔が出せると思うなよ!!
最後『「三獣士』を観て頂いて面白いと思っていただいたお客様に。
劇団「羅針盤」と、西本浩明ならびに【Soul Cube】を今後ともよろしくお願いします。
それでは、いつかまたお目にかかるその日まで。