● テンショ~ン ──舞うY子──

日記当番 寺嶋佳代

公演まで、あと一週間ちょっとになりました。
稽古も大詰めで、毎日、通し稽古です。
そんな中、
音響・照明・デザイナーなどスタッフさん方が
最終打ち合わせにやってきて通し稽古を見ていかれます。
スタッフさんとは言え見てくれるお客さんがいると
張り切ってしまうのが役者魂というもので、
いつもの稽古とテンションが違うのです。
シリアスなシーンでの集中力。
弾けるシーンでの弾けっぷり。
そして、羅針盤ならではのアドリブの連発・・・・・。
スタッフさんは
「今のセリフは脚本に載ってないけど、いつもどおりだね」
って苦笑いを浮かべておりました。
稽古も日付をまたぐようになりました。
稽古のあとには、衣装や小道具の作業があるのです。
あーでもない、こーでもないと頭を悩ます俳優陣の横で、
何やら怪しげに舞を舞う女優が一人・・・・・。
本人の名誉のため名前は伏せておきますが、
なにせ時刻は深夜1時。
夜中の変なテンションで、舞い続けていました。
芝居の方は、ずいぶんと自分の役が
体に染み付いてきたなぁって感じです。
染み付き過ぎて、
日常生活にもセリフが出てくる様になってきました。
日常生活のテンションも、やや高めの今日この頃です。