終了日記対談 メアリーアン&マージョリー②

【キャラクターについて】
宮崎「マージョリーって泣き言、言わないよね」
多田「そうですね、強い女性って感じで」
宮崎「アルマジロと戦ったときにちょっとだけね、負けゼリフみたいなの入るけど…「助けてぇ~~」じゃないよね」
多田「撃たれても撃ち返す強さありますよね」
宮崎「そうそう。それでも私は生きていく!みたいな(笑) いや~~…強い女性でした」
多田「うん。かっこよかったです」
宮崎「ありがとう~ メアリーアンもね。かわいくてかっこよくて好きだったなぁ」
多田「ありがとうございます」

宮崎「一番好きなセリフってある?」
多田「一番!?私今「盗まれた」しか出てこない!!」
宮崎「あははははははは!!!!それはさ、違う意味だよね」
多田「印象が強すぎて(笑)」
宮崎「いつもね、アクセントがうまくいかなくて四苦八苦してたって思い出の方じゃん」
多田「そうそう(笑) え~好きなセリフかぁ…「絶対忘れない、歯車が止まっても」はいつも一番気持ちを乗せてできるように…結構こだわってたセリフかもしれないです」
宮崎「あそこのセリフ良いよねぇ~「絶対忘れない」だけじゃなくて「歯車が止まっても」がつくんだよね」
多田「うんうんうん」
宮崎「メアリーアンのさ、機械としての命が終わっても…あ~~もう泣きそう」
多田「あはははは え、え?今?(笑)」
宮崎「泣きそう~~!!だってさ、たぶん、たぶんだよ。あの時代のエンジンとはもうお別れになるじゃない。ってことはさ、次に会うのは元の時代に戻った先のエンジンと「どうだった」みたいな感じで会うのか、自分が生まれたとき?じゃない」
多田「そうですね」
宮崎「だからね…あぁ~~もうさみしくなっちゃう~~~!!」
多田「えぇ~~~(笑)」
宮崎「「歯車が止まっても」なんだよ?!何があっても”今”のあなたを忘れないって言ってるんだよ。ヤバくない!?」
多田「ですよね。思いました!」
宮崎「いいセリフだよねぇ」
多田「あのシーンは…寂しいっていうのもあるけど、ちょっと嬉しさもあるじゃないですか。その…エンジンと今まで過ごした時間を思い出して…なんか…言葉にするのむずかしいんですけど…」
宮崎「うんうん」
多田「もう会えんっていう寂しさはあるけど、自分の役目を…結果的には果たせたから、その嬉しさもあるし。…色々感極まるシーンだなって思ってます」
宮崎「うんうんうんうん。いいシーンだなって思うよ、あそこは」

多田「好きなセリフあります?」
宮崎「んーーーーー…自分のセリフだと「世界を買う」かな」
多田「うん!!!私もそこ好きです、めっちゃ。初演の時から好きです」
宮崎「あホント?」
多田「めっちゃ好きです」
宮崎「あはは。あそこがマージョリーの全てなんじゃないかなぁって思ってるんだよね」
多田「うん。本音って感じがします」
宮崎「今までね、なんかこう…飄々とっていうか…躱してたような子がさ。あそこだけポロっと本音を言う…みたいなのはいいよね。ほんのちょっと見せる弱さが可愛いなぁ、好きだなぁマージョリー。って思うポイントだったなぁ」
多田「最後、みんな戻ってくるじゃないですか。エンジンの研究室に。あそこもいいですよね」
宮崎「そうだね。ちゃんと帰る場所になってるのがいいよね」
多田「うん!ホントに」
宮崎「エンジンがメアリーアンに「お前まで私を一人にするのか」ってセリフも好き」
多田「あ!私も好きです!あそこのちょっと涙声みたいな感じもすごく良くて。ほんとに…きますよね」
宮崎「うんうん。くる。あれはくるよ(笑) 助手たちにストライキ起こされてマージョリーもアルマジロも裏切ってて…敵だらけになってて。みんな離れていっちゃって、最後の味方だったメアリーアンも私を置いていく、みたいな。いいシーンだ…」
多田「エンジンって、メアリーアンに対してツンツンじゃないですか。基本が。でもあのシーンで、メアリーアンがエンジンにとってどれだけ大きな存在で、信頼してたんだなっていうのが見えるじゃないですか。なんか…きますよね(笑)」
宮崎「いや、くるって。あそこはヤバいって」
多田「ごめん、って思ってましたもん。倒れながら」
宮崎「倒れながら(笑)」
多田「裏側で(笑)」
宮崎「あ、そうそう。メアリーアンの暴走が止まったときにさ、みんなで「戻った」っていうんだけど…平田さんだけ「直った」って言ってるよね」
多田「言ってます!しかも確か…本番入ってから?じゃないですか?私も気になってて」
宮崎「…かな? あれさ、アルマジロ的には間違ってないんだけど…今ふと考えるとさ、エンジンだけは「戻った」で、ほかが「直った」でもよかったのかなって思うんだよね」
多田「あーなるほど。エンジンはメアリーアンを普通の機械としてじゃなくて、助手としてみてる、みたいな…伝わるとこがあるかもですね」
宮崎「わかんないけどねー」
多田「あ、あと…エンジンが眠らなくてメアリーアンが手伝う!っていうシーンの「気をつけろよ」ってあるじゃないですか。私あそこ好きで」
宮崎「わかる!!!」
多田「けっこう…カッコいいですよね」
宮崎「あそこキュンポイントだよね」
多田「キュンポイントです」
宮崎「今まで触るな、とか言ってツンツンしてた人がさ!手を掴んでちょっとデレる。しかもあの言い方!能沢くんのあの言い方ヤバいよね。キュンとするって」
多田「あれはキュンポイントですよ。あの時だけちょっと雰囲気変わるんですよね」
宮崎「わかる!!!あのシーンは袖で見ててもキュンポイントでしたよ。カッコいいことするなーーって」
多田「いや、ほんとに」
宮崎「そのあとにさ、あーすーがチラッとエンジンみるじゃない。あれも好き。しかもちょっと微笑んでるのよ。もーーかわいいいいいーーーーーーーーーーーって思ってた。昔に比べて、ほんとに表情が良くなったなぁって」
多田「やったぁ」
宮崎「ホントにかわいい、いい表情するんだよね。可愛い」
多田「やっぱり、一度やったお芝居だと…見た方もいらっしゃるので、成長を見せたいじゃないですか。で、どこで見せるかって考えたときに…表情をほめてもらえることが増えたので、表情をもっと頑張ろうって思ってました」
宮崎「(拍手)いや、ほんとその結果ですよ。ホントにくるくる表情が変わってて、メアリーアン可愛いなって思ってみてたよ」
多田「やったぁ」
宮崎「可愛いがある反面、暴走のシーン超こわいの!」
多田「あの時は真顔なんで(笑)」
宮崎「基本的に私真正面から暴走メアリーアン見ることはないんだけど、それでも怖かったよ(笑)いっぱい成長しましたよ、あーすー」
多田「やったぁ。前回のトランジスタは私が2舞台目だったじゃないですか。ドラマも初めてだったし。もちろん楽しかったんですけどそれ以上にいっぱいいっぱいで。でも、今回は楽しめる余裕ができたって感じで…自分らしい芝居が見つけられた気がして。楽しかったなぁって」
宮崎「いいじゃな~い。そうだよね、もともとは2舞台目だったトランジスタだけど、芝居小屋とかいろいろ出演して、経験いっぱいしたもんね。いや、すごいなって。若い子の成長ってすごいなって思ってみてたよ、ほんとに」
多田「いひひひひ」

宮崎「やーちーもさ、小屋入ってから変わったよね」
多田「思いました!変わりましたよね」
宮崎「アルマジロ・マージョリー・ガルベスって重なるシーンあるじゃない?あのシーン、稽古場の時はふわって乗って来てたの。え、乗った?ってくらいの。劇場入ったら遠慮なく”ずんっ”って乗っかってくるようになったからね!」
多田「言ってましたね、重かったって(笑)」
宮崎「そうなの!”どん・どん・ふわっ”だったのに”どん・どん・ずんっ!!”に変わったからね!!(笑)」
多田「ぐえっ!!って言ってますもんね」
宮崎「重いもん!!」
多田「遠慮がなくなっていきましたよね」
宮崎「うん!いいことですよ」
多田「私も日に日に能沢さんへのちょっかいのレパートリーと…殴る強さと…いろんなものが増えていって(笑)」
宮崎「いいことだよ。2人の絡みっていうか…セリフのないところでのエンジンとメアリーアンのやり取りがホントにかわいくて好きなんだよね。私よく写真撮るじゃない。パッとカメラ向けたときのポーズの取り方とか表情とかすごく似てて、「あぁ、エンジンとメアリーアンだぁ」ってとても微笑ましく思ってました」
多田「へぇー!」
宮崎「芝居もさ。2人の息があってきたっていうか…ホントにかっわいい、こいつら!!って思ってみてた(笑)」
多田「佳代さんのルシールも可愛いですよね!ちゃんと佳代さんのルシールになってて可愛かった」
宮崎「可愛かったよね。佳代さんじゃないと出せないキャラになってたし」
多田「名前も職業もセリフも変わってないのに、人間性とか考え方とかが変わってて…ちょっと強さもあったじゃないですか。「戦争は嫌いです。家族が死にますから」の意味も変わってきてて…なんか…さすがやなぁって」
宮崎「わかる。ちゃんと、自分のキャラになってたよね」
多田「解釈が広がるのは楽しいなって思いました。演じる人が変わることで広がる解釈っていうか…考えることができて、すごく楽しいなって」
宮崎「そーゆー意味では全く一緒じゃなくてよかった…ってことなのかな」
多田「うんうん」
宮崎「佳代さんのルシールがさ、ちゃんと「普通の人」なんだよね。周りに機械人形とかマフィアの人間とか…トンデモ人間が多い中、ちゃんと「普通の人」だった」
多田「そうそう!みんなすぐ戦いますもんね(笑)」
宮崎「みんな血の気が多い」
多田「話し合わない(笑)すーぐ手が出る!」
宮崎「ね。そんな中「私フツーの人!!」って叫べるの可愛いよね。アルマジロに対して「よっしゃこーい!」って立ち向かう二往復のシーンすっごい好き!」
多田「わかりますわかります!アルマジローとメアリーアンもめっちゃバチバチになってるのに、「なんか来たよ?」って思ってて」
宮崎「そうそう!2人バチバチなのにさ。アルマジロがルシールに対してちょっと構えるのも可愛いんだけど、メアリーアンもちょっと「え?」ってなってるのも可愛くて面白くてすごい好き!!そのあとよく臨戦態勢に戻れるなって思ってみてたよ。ちょーかわいい」

多田「メアリーアンがエンジンに対してちょっとずつ図々しくなっていくじゃないですか。それに慣れてきたのか、私自身も能沢さんに対して図々しくなってるなって思ってて。日に日にメアリーアン寄りになってしまってて」
宮崎「え、いいんじゃない?そんなもんでしょ。芝居が終わって新しい役が入ってきたら変わると思うよ」
多田「ですかね」
宮崎「だってさ、そんなこと言ったら私だって平田さんに対してフランク…っていうか遠慮がなくなってきてる感じがしてるもん」
多田「確かに」
宮崎「マージョリーとアルマジロは対等なんだろうなーって思っててさ。そのせいか、どんどん遠慮がなくなってる気がする」
多田「あはは、確かに」
宮崎「マージョリーがさ、相手が年上だろうが何だろうが「あの子」呼びしてそうだなって。その影響もあるんだよね、きっと」
多田「あぁ!なるほど(笑) ルシールの「ピーしてピーして!!」のシーンでマージョリーがルシールのことを「なにあの子!」って言ってるじゃないですか。あれ結構好きで(笑)」
宮崎「言ってる。あの子って(笑) あのシーンの佳代さんもすごいよね」
多田「すごい!最初しばらく難しかったじゃないですか、あのシーン。でも佳代さんが色々してくれてすごくやりやすくてさすがだなぁって」
宮崎「あのシーンはねぇ、エンジンがルシールに投げられてメアリーアンにぶつかるとこも好きだし、アルマジロの肩を揉んでるルシールも好き。アルマジロがちょっと気持ちよさそうにしてるもの可愛いんだよね(笑)」
多田「機械なのに」
宮崎「機械なのに(笑)」
多田「私、この作品をいつかもっかいやりたいなって思ってるんですよね。けど、メアリーアンのちょっと幼いけど大人っぽいっていうのって…今の私の年齢がベストなんだろうなって。大学生とかになったらメアリーアンの幼さが出せなくなっちゃうんじゃないかって思うんですよね。そう思うと、今がベストだったんだろうなって」
宮崎「なるほどね…あるよね、そういうの。特に羅針盤は当て書きしてくださるからね。あ!成長してマージョリーやってみるとかは?」
多田「おおー!!やってみたいです!でもあれ暑そうなんで」
宮崎「え、衣装の話?」

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