おお!4月が終わってしまった!ということで、遅ればせながら終了日記です。
気がつけば昨年12月の『背水の陣』→1月『こぶた』→2月『ホントゲキ』→3月『ざの陣』と毎月公演になっていた羅針盤。稽古場でじっくり基礎練習が出来るなんて一体何年振りなんだ…。懐かしの『教室勇者』や『西遊記』を読み稽古に使っております。どちらもまたやりたい。あ、『教室勇者』の際はあの方々にお願いせねばですね。
『古い屋敷に住まうモノ』
いやあ懐かしい。記念すべき芝居小屋シリーズの第1弾として書き下ろしたうちの1つです。2015年。じゅ、10年前だと?
当時は初めての里山の家。キャストはたったの2人。一体全体何が出来るのか? 試行錯誤の果てに、お客様の想像力に頼ることにしました。座敷童のざっしー。皆さんハッキリ見えていたようで本当に嬉しいです。
再演時にはキャラクターを増やして5人芝居だったりもしましたが、今回は寺嶋さんから「2人で」とのリクエストが。これがですね、5人芝居にしたものを2人に戻すとめっちゃ台詞が増えるんですよ。増えて戻ってくるんですよ。途中宮崎さんの衣装替えもあったりするので私はずーっと喋ってました。で、1人ぼっちで台詞喋ってるとねえ…飛ばすんです。シーンを。
初演、再演と必ず陥った「今どこだっけ?」。大体いつもざっしーの部屋に飛び込んだ直後に見失ってました。稽古前、今回だけは飛ばすまいと心の中で誓ったところ、宮崎さんから「矢澤さんに聞いたよ」と。バラすなバラすな笑
再演そしてキャストチェンジの命題は「前の良いところを頂きつつ、今の良さも出しましょう」という欲張りシステム。とても楽しい2人+α芝居でした。お客様から見えないところで寺嶋さんがドア係をしているのがツボでした。1人でちゃんと練習してたのがまた笑
そうそう、劇中で松岡さんが私の背中をバシッと力強く叩くところだけは踏襲しなくていいんじゃないかなあ。宮崎さんの一撃で呼吸が一瞬、台詞も1行ぐらい────いや、あれで正解ですね。
『サンブンノゴ』
あそこから登場したら面白かろう。そんな思いつきで書いたのが8年前。普段台詞の多い私ですが、あえてあんまり喋らない役を。これはこれで覚えづらい。突然喋り出すんですもん四谷さん。
小道具の手帳にね、書き込みが残ってたんです。このタイミングで動け的な。やった!ありがとう過去の私!
でもね。
キャストが違うんですよ。立ち位置も呼吸も何もかもが違う。ええ、ほぼ役に立たないメモでした。やはり芝居は目の前で起きていることに集中です。
出世魚のごとく初演三男→再演次男→今回長男と上り詰めた能沢くん。
当て書きだったか?と活き活きしすぎた結果、四谷のおやつを食べすぎた谷内くん。
消しとけばいいのに真面目に「あの中」で照明を浴び続け、登場から汗だくだった小松くん。
愛すべき三兄弟だなあと思いながら四谷をやっておりました。ええ、見つめすぎて台詞出すの忘れかけましたよ。鬼門はざっしーじゃなくてこっちでした。
とまあ、ざしきわらしとざいさんぶんよから無理やり編み出した「ざの陣」。いかがだったでしょうか。たくさんの笑い声に幸せだなあと思いながら演じておりました。お客様に観ていただいて初めて完成するのがお芝居。楽しいお芝居を、これからも一緒に作ってまいりましょう。なんだったら「○○の陣」のアイデアもぜひ一緒に。お願い。
そうそう、素敵なページを作っていただきました。アーティストを名乗るのはちょっとこそばゆいですが、ぜひご覧ください。
それでは! 次回は8月、芸術村ドラマ工房にて!
(日記当番 平田知大)










